食事の役割

食事には、

活動エネルギーを得る 免疫を正常化する 1日のリズムを作る 人生の楽しみ

と主に4つの役割があると考えられます。

活動エネルギーを得る

食事をとると、食事が消化吸収され、糖やアミノ酸、脂質などの栄養素となり、血中へ運ばれます。血中から細胞に入った栄養素は、化学変化により、ATPと言うエネルギーの通貨となり生きていくためのエネルギーを生み出します。この一連の流れを代謝と言います

つまり人間は食事を摂取し、消化吸収して代謝を経てエネルギーを作っているのです。

腸は免疫を司っている

食事をとると言うこと、胃や腸などの消化管を使うと言うことです。
腸は免疫を司っていると言われています。
食べるものには少なからず菌がいます。
でも私たちは早々感染症にはかかりません。それは、腸管免疫として外部から守られているからです。
食事をとることにより、腸管を使います。腸管は使われることによって、働き、その機能が保たれるのです。

一日のリズムを作る

毎日決められた時間に食事をすることにより、体は食事をする前より消化の準備を始めるようになります。
すると、スムーズに食事を摂取することが出来、排便も決まった時間に行うようなリズムが作られてきます。
すると1日のリズムができ、生活にメリハリがつくようになるのです。

食事は人生の楽しみである

パンさえあれば大抵の悲しみは乗り越えられる セルバンテス「ドン・キホーテ」

食事療法とは

食事療法というと、思い浮かべるのはなんでしょうか。

食べてはいけない食材や調理法がある 辛い 続かない
など、上記のようなネガティブワードが出てくるのではないでしょうか。

しかしながら基本的には、食べてはいけないものなどありません。

大切なことは、組み合わせと量を考えることだけです。

食事療法とは、制限ではなく、食べ方を考えることです。

世の中はなぜ減塩ブームなのか

塩は潮解性といって、水分を惹きつける性質があります。

梅雨時は、食塩が湿気で固くなることを想像してもらえればわかりやすいと思います。

一般的に人間の体液は塩分濃度が0.9%と言われています。

塩分濃度0.9%=水100mlに塩分が0.9g

今ここで梅干し(塩分1g)を食べたら、塩分を薄めるために水分が欲しくなるはずです。
塩分1gを体液と同じ濃度にするため、水はどれくらい必要かわかりますか?

おおよそ111mlです。

塩分を薄めるために採った水分は、体液となります。

体液が増えるとポンプである心臓がや体の水分を調節している腎臓に負担をかけてしまいます。

すなわち、塩分の過剰摂取は心臓や腎臓に負担をかけるということです。

腎臓の機能が落ちていると病院で言われたら

まず確認すべきことは、食事療法が必要かどうかです。

そしてどのような食事療法が必要かどうか医師に聞いて見ましょう

一般的には腎臓の食事療法は

・減塩(塩分5g以下)
・たんぱく質制限(60〜30g以下)
・カリウム制限
・リン制限
・十分なエネルギーの確保

が挙げられますが、腎臓や体全体の状態によって、食事療法のさじ加減は一人一人変わってくることを理解してください。決して通り一辺倒の指示は出ないはずです。

よくある悪い例として、制限しなくてはならないたんぱく質やカリウム、リンなどが全面的に悪い物質であるかのように思えてしまい、食事を摂ること自体が怖くなってしまうことです。
食事を摂ること自体が怖くなってしまうと、エネルギーが不足してしまい、体が痩せてしまいます。(異化亢進)

急速に痩せが進行すると、腎機能は一気に低下するリスクを負ってしまいます。

エネルギーが足らないと、体は生きているために必要なエネルギーを筋肉を分解することによって得ようとします。

筋肉は主にたんぱく質でできているため、結局血液中にはたんぱく質の代謝でできた物質が沢山流れ出てしまうことになるのです。

たんぱく質の過剰摂取は腎臓に負担をかけてしまいますが、エネルギーが足らないとまさにたんぱく質の過剰摂取と同じようなことが生体内で起こり、結果として腎臓に負担をかけてしまうのです。

低蛋白食にしろと医師から言われたが…。

たんぱく質というと、肉や魚、卵や大豆製品に多く含まれていますが、ごはんやパンにも多く含まれています。
まず、難しいことは抜きにして、主食を低蛋白の食品に置き換えることをおすすめいたします。

理由は非常に明快で、10〜15g程度のたんぱく質を減らせるからです。

一般的に日本人の平均たんぱく質摂取量は70g程度と言われています。
主食を低タンパクの商品に置き換えるだけで、55〜60g程度の摂取量にできるのです。

実際外来の栄養指導をした時、一番効果的だったのがこの方法でした。
なるべく今までの食事スタイルを崩さずに、少しずつ始めて行くことが長続きをする秘訣です。

高齢独居男性の問題

高齢独居男性は、腎機能が悪化してから、さらに増悪していくスピードが非常に速い傾向にあると感じます。

なぜでしょうか。

腎臓の病気の大半は食事療法が非常に大切となるからです。

実際高齢の独居男性は食事バランスが乱れていることが多いです。
①調理能力がない ②面倒臭い ということから外食で済ませたりコンビニで買ってくることが多いようです。

外食やコンビニのお弁当などの食事の大きな問題の一つは、塩分過多です。塩分過多はあらゆる疾患を引き起こすリスクがある大きな科学的根拠があります。

日本人の平均塩分摂取量は1日11~12g程度と言われていますが、世界と比較して日本人は塩分を摂り過ぎている傾向があります。

高齢者の低栄養は国の問題です

日本では諸外国に類を見ないスピードで高齢化が進行しています。

食事に関して心配事や困りごとのある人は約4割にも上るそうです。

また、食事に関する心配事や困りごととして、「食事内容」や「食事の準備や料理」をあげる人が多いとのことです。

実際病院に入院してくる患者さんは、日常で十分な栄養が摂取できず、低栄養状態もしくは低栄養のリスクを持っておられる患者さんが非常に多いです。

また、食生活の乱れから生活習慣病のコントロールが出来ず、病状を悪化させて入院してくる患者さんも数多く見られます。

食事療法の中にある落とし穴

医師から食事療法しなさいと言われてから、食事自体が怖くなり食べなくなってしまう方がいます。

食事療法は場合によっては制限や、食べ方に注意する必要が出てくる場合もあります。
しかしながら安易に食事全体の量を減らすのはリスクがあります。

確かに、食事自体の量を減らせば、塩分やたんぱく質の量も減ります。

しかし摂取エネルギーが極端に減ると、低栄養となり体力自体がなくなってしまう可能性が高いです。また筋肉や脂肪が分解されることにより、腎機能悪化や、アシドーシスを引き起こしてしまうことも懸念されます。
摂取エネルギー減らすことは低栄養のリスクを高めます。
低栄養は体力そのものを低下させ、感染症などの疾患にかかりやすくなります。
摂取エネルギーを減らすことは、体の筋肉や脂肪を分解することです。
筋肉や脂肪を分解することは、代謝産物を生み出し、それらが意図せぬ方向性で体の悪影響を及ぼす可能性もあります。

宅配食は今後重要な役割を担っていく

こういった社会全体の問題として、低栄養状態を予防又は改善して、適切な栄養状態を確保することが重要です。
また自宅等の住まいに暮らす高齢者の食生活を支援する手段のひとつとして、今後配食サービスの利用はさらにメジャーになってくる今後配食サービスの利用はさらにメジャーになってくるものと考えれます。