医師からたんぱく制限が必要だと言われた

困った男の人

腎臓内科の先生から、腎臓が悪いって言われてしまいました。たんぱく制限が必要だから管理栄養士の話を聞いてこいと言われたんです。

管理栄養士管理栄養士

そうなのですね。今日はしっかりご説明をしたいと思います。たんぱく制限食はやや複雑に思われるかもしれませんが、しっかり理解することが大切です。理解が十分でないと逆効果となってしまうことがあります。

困った男の人

ええっ!?逆効果になることもあるのですか。少し不安になってきました。

管理栄養士管理栄養士

安心してください。しっかりご説明いたします。

たんぱく制限食の基本

なぜたんぱく質を制限しなくてならないのか

人間が活動するにあたり、食事を摂ることによってエネルギーを作り出しているのは、ご存知の通りですよね。
では、主にエネルギーを作ることのできる栄養素は何か知っていますか?

  1. 炭水化物
  2. 脂質
  3. たんぱく質

車で言うところのガソリンの役割を果たすのが、上の三つです。
細胞レベルで燃焼することによりエネルギーを作り出しているのです。

通常、炭水化物や脂質は細胞の中で燃焼する過程で二酸化炭素と水を作り出すのですが、たんぱく質だけ尿素窒素という物質を生み出してしまいます。
この尿素窒素は、腎臓を経ておしっことなって体の外へ排泄されるのですが、この過程で腎臓に負担をかけてしまいます。

したがって、体に最低限必要なたんぱく質:すなわち過剰なたんぱく質摂取は極力控えましょうというのが、たんぱく制限食の基本的な考え方です。

管理栄養士管理栄養士

ここから先がとても大切なので、必ず理解して欲しいところです

重要!必要なエネルギーはしっかり摂取しなくてはならない

たんぱく質の制限をしなくてはいけないと聞くと、

闇雲に食事全体を減らしたり、中には食べなくなる方もいらっしゃいますが、これはとても危険です。

困った男の人

食事の量を減らせば、たんぱく質の摂取量も減るので、たんぱく制限となって良いんじゃないでしょうか?

管理栄養士管理栄養士

確かにたんぱく質の摂取は抑えられますが、エネルギーの量が減ると、身体の筋肉が分解されて、結局たんぱく質の代謝産物である尿素窒素が血中に沢山増えて腎臓に負担をかけてしまうところです。

困った男の人

それではせっかくのたんぱく制限も無意味になってしまうということでしょうか?

管理栄養士管理栄養士

鋭いですね。まさにその通りです。しかも厄介なことに、極端に食事を減らし急激に痩せてしまうと、腎臓の機能が落ちてしまう可能性があるのです。同時に体力も落ちますから、本当に危険です。

たんぱく制限は、エネルギーをしっかり摂りつつ、たんぱく質を制限しなくてはならない、ことが大切ですね。

カリウムって何?
困った男の人

先生からは今後カリウム制限をしなくてはいけないとも言われています。どうすれば良いのでしょうか。

管理栄養士管理栄養士

最初に理解していただきたいのは、カリウムというのは基本的に何にでも入っているんです。カリウムというのは、細胞が生きていくために必要なものなんです。だから、あらゆる細胞の中にたくさん入っています。私たちは動植物を食事として摂取しているので、必ずカリウムは採ってしまうんですね。

困った男の人

全ての細胞に入っているということは、食事を摂る限りはカリウムは回避できないんですね。

管理栄養士管理栄養士

その通りです。ただし、カリウムにはある特性があるんです。それは….

カリウムは水に溶けやすい

カリウムは水に溶けやすいのです。したがって、野菜をカットした後に、茹でこぼしするとかなりの量のカリウムが溶け出します。
したがって、カリウム制限をするにあたっては野菜の茹でこぼしを行うことが広く行われています。

最近では、茹でこぼしではなくとも、10分程度、水に晒すだけでも効果があると言われています。

リンって何?

管理栄養士管理栄養士

最後にリンについてもお伝えしておきます。少し覚えることが多いですが、ここでは、簡略に説明します。

リンは化合物として、食品添加物に多く使われています。またたんぱく質の構成成分として多く存在していますので、たんぱく制限をまずは徹底できれば良い、と考えられることが多いです。
食品添加物は加工食品によく用いられているので、加工食品を控えるようにすると、結果的にリン制限と減塩が同時にでき、効率が良いです。

たんぱく制限食を実践するための要点

まずは減塩の徹底を

以下の食品に注意です。

1位:麺類

 

2位:汁物

 

3位:加工食品 漬物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらは食べてはいけないというわけではありませんが、注意すべき食べ物となります。

ちなみにラーメンは一杯で6~10gほどの塩分があります。
味噌汁は一杯で1~2gほどの塩分があります。
梅干しは一つで1g塩分があります。

例えばラーメンなど麺類は一週間に一回
味噌汁は1日に一杯まで
梅干しは1日一つまで

とルールを決めることが重要です。

肉魚卵大豆などのメイン料理はアブラの多いものを

・肉だったら鶏むね肉より鶏ももの皮付きや豚バラ肉
・魚だったらタラより銀ダラ
・卵だったらゆで卵よりスクランブルエッグ
・大豆だったら冷奴より揚げ出し豆腐

これによりたんぱく質を少なくして、エネルギーを確保できる。

野菜は茹でこぼし 果物は缶詰を中心に

カリウムが水に溶けやすいという性質を大いに利用しましょう。
缶詰果物は、シロップにカリウムが流れ出ているので、飲まないことをお勧めします。

まとめ

たんぱく制限は、やや複雑で理解し難いかもしれませんが、重要なことは考え方を理解することです。
重要なことなので何回も書きますが、制限が多い=食べない は絶対にダメです。食べ方を考えることです。