第30回管理栄養士国家試験 基礎栄養学 70問目〜74問目

70 遺伝子多型と倹約(節約)遺伝子に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。

(1)フェニルケトン尿症は、遺伝子多型によって発症する。
(2)遺伝子多型の出現頻度には、人種差は存在しない。
(3)倹約(節約)遺伝子とは、体脂肪の蓄積しやすい体質を生む遺伝子である。
(4)倹約(節約)遺伝子仮説を唱えたのは、リネン(Lynen F)である。
(5)脱共役たんぱく質(UCP)遺伝子は、倹約(節約)遺伝子の候補である。

正解:(3)(5)


71 消化器系の調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)アセチルコリンは、胃液の分泌を促進する。
(2)ガストリンは、胃の運動を抑制する。
(3)ヒスタミンは、胃酸の分泌を抑制する。
(4)コレシストキニンは、膵臓からHCO3-の分泌を促進する。
(5)セクレチンは、胃酸の分泌を促進する。

正解:(1)


72 栄養素の吸収と体内動態に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)グルコースとフルクトースの刷子縁膜の輸送担体(輸送体)は同一である。
(2)小腸上皮細胞内で、再合成されたトリアシルグリセロールは、その細胞内でLDLを形成する。
(3)小腸上皮細胞に吸収された中鎖脂肪酸は、リンパ管を経て全身に運ばれる。
(4)3価の鉄(Fe3+)は、2価の鉄(Fe2+)に還元されて吸収される。
(5)葉酸は、ポリグルタミン酸型として吸収される。

正解:(4)


73 アミノ酸の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)ロイシンは、糖新生の材料として利用される。
(2)トリプトファンは、葉酸に変換される。
(3)芳香族アミノ酸を代謝する組織は、主に筋肉である。
(4)分岐アミノ酸を代謝する組織は、主に小腸である。
(5)フィッシャー比に用いる血漿芳香族アミノ酸は、フェニルアラニンとチロシンである。

正解:(5)


74 たんぱく質の栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)窒素平衡の状態は、体内の窒素量が増加していることを示す。
(2)生物価は、摂取した窒素量のうち体内に保留された窒素量の割合を示す。
(3)不可欠(必須)アミノ酸の必要量は、種類に関わらず一定である。
(4)アミノ酸価は、食品たんぱく質中の不可欠(必須)アミノ酸量によって決まる。
(5)タンパク質の栄養価は、摂取する食品の組み合わせでは変化しない。

正解:(4)