第34回管理栄養士国家試験 臨床栄養学 130問目〜136問目

130 52歳、女性。身長150cm、体重52㎏(標準体重50㎏)。血清カリウム値6.0mEq/L。腹膜透析を開始した。この患者の栄養管理に関する記述である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1)エネルギーの摂取量は、40kcal/kg標準体重/日とする。
(2)たんぱく質の摂取量は、0.6g/kg標準体重/日とする。
(3)カリウムの摂取量は、3,000mg/日とする。
(4)リンの摂取量は、1,500mg/日とする。
(5)水分の摂取量は、前日尿量に除水量を加えた値とする。

正解:(5)


131 内分泌疾患の栄養管理に関する記述である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1)甲状腺機能亢進症では、エネルギーの摂取量を制限する。
(2)甲状腺機能亢進症では、たんぱく質の摂取量を制限する。
(3)橋本病では、ヨウ素の摂取量を制限する。
(4)クッシング症候群では、ナトリウムの摂取量を制限する。
(5)クッシング症候群では、カルシウムの摂取量を制限する。

正解:(4)


132 22歳、女性。神経性やせ症(神経性食欲不振症)。嘔吐や下痢を繰り返し、2週間以上ほとんど食事摂取ができず、入院となった。この患者の病態および栄養管理に関する記述である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1)インスリンの分泌が亢進する。
(2)無月経がみられる。
(3)高カリウム血症がみられる。
(4)エネルギーの摂取量は、35kcal/kg標準体重/日から開始する。
(5)経腸栄養剤の使用は、禁忌である。

正解:(2)


133 くる病に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

(1)日光曝露が制限されていると、発症リスクが高い。
(2)完全母乳栄養に比べて、混合栄養では、発症リスクが高い。
(3)血清副甲状腺ホルモン値が低下する。
(4)血清アルカリホスファターゼ(ALP)値が低下する。
(5)低リン食を指導する。

正解:(1)


134 消化器手術と、それにより引き起こされる障害リスクの組合せである。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

(1)食道切除 ――――ビタミン A の吸収障害
(2)胃全摘 ―――――骨粗鬆症
(3)直腸切除 ――――巨赤芽球性貧血
(4)大腸切除――――ダンピング症候群
(5)胆嚢摘出 ――――ビタミン B1 の吸収障害

正解:(2)


135 受傷後 3 日目の広範囲熱傷患者における病態と栄養管理に関する記述である。誤っているのはどれか。 1 つ選べ。

(1)熱傷面積の推定には、 9 の法則を用いる。
(2)水分喪失量は、増加している。
(3)高血糖をきたしやすい。
(4)消化管が使用可能な場合は、経腸栄養法が推奨される。
(5)NPC/N 比(非たんぱく質カロリー窒素比)は、500 とする。

正解:(5)


136 先天性代謝異常症とその食事療法の組合せである。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

(1)フェニルケトン尿症 ―――――乳糖制限食
(2)メープルシロップ尿症 ――――フェニルアラニン制限食
(3)ガラクトース血症 ――――――分枝アミノ酸制限食
(4)ホモシスチン尿症 ――――――メチオニン制限食
(5)糖原病Ⅰ型 ―――――――――糖質制限食

正解:(4)