第32回管理栄養士国家試験 臨床栄養学分野解説 132問ー136問

132 60歳、男性。身長168 cm、体重65 kg(標準体重62 kg)。虚血性心疾患と診断された。この患者の1日当たりの目標栄養量である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)エネルギー 1,000 kcal
(2)たんぱく質 40g
(3)脂質 80g
(4)飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率 6%E
(5)食物繊維 10g

正解:(4)


133 62歳、男性。身長170 cm、体重80 kg(標準体重63.6 kg)、管理職(軽労作)。糖尿病腎症と診断された。血圧145/91 mmHg、推算糸球体濾過量(eGFR)70 mL/分/1.73 m2、血清カリウム値4.5 mEq/L。微量アルブミン尿がみられる。この患者の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)エネルギー摂取量は、40 kcal/kg標準体重/日とする。
(2)たんぱく質摂取量は、1.2 g/kg標準体重/日とする。
(3)炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%Eとする。
(4)カリウム摂取量は、1,500 mg/日以下とする。
(5)水分摂取量は、前日の尿量と同量とする。

正解:(2)


134 CKD(慢性腎臓病)における成人の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)ステージ1では、カリウムの摂取量を制限する。
(2)ステージ2では、たんぱく質の摂取量を制限する。
(3)ステージ3では、食塩摂取量を7 g/日とする。
(4)ステージ4では、エネルギー摂取量を25~35 kcal/kg標準体重/日とする。
(5)ステージ5では、たんぱく質摂取量を0.6 g/kg標準体重/日未満とする。

正解:(4)


135 透析患者の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)血液透析では、たんぱく質摂取量を1.0 g/kg標準体重/日とする。
(2)血液透析では、飲料水の摂取量を30 mL/kg標準体重/日とする。
(3)血液透析では、カリウムの摂取量を制限しない。
(4)腹膜透析では、腹膜吸収エネルギー量を含めてエネルギー量を25 kcal/kg標準体重/日とする。
(5)腹膜透析では、リン摂取量を2,500 mg/日とする。

正解:(1)


136 内分泌疾患の病態と栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)クッシング症候群では、インスリン感受性が亢進する。
(2)クッシング症候群では、カリウム制限食とする。
(3)バセドウ病では、基礎代謝が亢進する。
(4)バセドウ病では、たんぱく質制限食とする。
(5)橋本病では、血清総コレステロール値が低下する。

正解:(3)