
晴れて、大学の生活も残り少なくなり就職活動をされていることだと思います。就職活動に関する情報は巷に沢山溢れていますが、「管理栄養士の」就職活動に関する意義のある情報はとても少ないです。
この記事では、管理栄養士である筆者が新卒管理栄養士に向けて、「勝てる就活」の第一歩として、とても大切な自己分析を解説しました。
自己分析を制するものは就職活動だけでなく、その後の人生にも影響を与えます。
勝てる自己分析の方法
就職活動における自己分析で3つ確認すべきこと
条件を絞り込む
自分の強みや弱み、希望する業界、そこでやりたいことを認識することで、数ある就職先から自分に適した職場を絞り込むことができます。自己分析がしっかりできれば、履歴書の志望動機も悩むことはなくなります。
以下管理栄養士として働ける代表的な場所を挙げておきます。
管理栄養士として活躍できる場一覧
- 研究機関(大学、企業の研究職など)
- 医療関連(病院やクリニック、単科病院)
- 教育関連(学校給食センターや小中学校、幼稚園)
- 児童福祉施設(保育園、養護施設など)
- 福祉施設(介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど)
- 一般企業(委託給食会社や食品関連企業)
- 行政関連(国、県、市町村などの行政機関、自衛隊基地など)
管理栄養士の働き方一覧
自分の軸を作る
学生時代にどのような経験をしてきたかを整理し、自分の強みや弱みを知ることで、自己PRをより具体的に、ストーリーとして表現することができるようになります。
このストーリーを自分自身で構築しておくことにより、あなたは管理栄養士として働いてからびストーリーの主人公として、想像を膨らませ、今後どのような管理栄養士になりたいか、どのように働きたいか、さらにはどの様な人生を送りたいかという想像から、あなたの価値観や、優先順位が明確化されます。またこれらを徹底的に行うことで、面接時に予想だにしなかった質問をされても、ストーリーに則った一貫性のある回答をすることが可能となります。
就職後のミスマッチを防げる
自分のことを理解せずに、なんとなく求人の待遇面だけを見て就職してしまうと「この仕事は自分に向いていなかった…」と後悔することになるかもしれません。自分の軸に沿った転職先を選ぶことでミスマッチの可能性を下げることができます。
自己分析の具体的方法
紙と鉛筆を用意し、ひたすら書き出す作業です。
自己分析は、まず3つの時代を分割して行っていきます。
-
- 学生時代(小学校~養成校時代まで)
- 今後希望する人生
学生時代までの自己分析
具体的に以下を書き出して下さい
✍学生時代に取り組んだこと(勉学面、クラブ・サークル活動・アルバイト・長期休暇・家庭面)から、発揮した能力と、自分の価値観に影響を与えた過去の出来事
発揮した能力(人から褒められたことを中心に)
注意すべき点は、自分を卑下し、過小評価せずに、出来るだけ思いつくままに箇条書きにしてみましょう。またなぜ栄養学を志したについても合わせて書いてみましょう。ネガティブな理由でも良いです。例えば、本当は違う進路を考えていたが、大学受験でたまたま栄養学部しか受からなかったからなど。大事なことは、現在の状況や事実から物語を作り、ポリティブに変換する発想です。このスキルを身につけると、段違いに就活では有利になります。詳しくは👉ポジティブコンバージョン
自分の価値観に影響を与えた過去の出来事
その後、自分の価値観に影響したと思われる出来事をピックアップし、「その時どう感じたか」「その出来事が今の自分にどう影響を与えているか」を書いて、自分がどういった性格なのかを分析します。その時どう考えたか、現在の自分にどのような影響を与えているかを記述してみましょう。とにかく手を動かして書くことが大切です。
✍ポイント
就職活動では、学生時代までの自己分析に加えて、実際に管理栄養士として世にからどのようにしていきたいかをアピールできるかが大きなポイントになります。
学生時代の自己分析
今までの学業に対する姿勢や成績、またクラブ活動、ボランティア活動、アルバイト、趣味活動に対して、「評価されたこと(成功体験)」「工夫したこと」とともに「苦手だったこと(弱点)」を思い返し、記述してみましょう。そして記述した内容を、長所として極々簡単な単語一文字で表現して下さい
評価されたこと、工夫したこと
「何かの活動で褒められた」といった分かりやすく評価されたものだけではなく、例えば些細なことでも褒められたことや、小さなことでも感謝されたことや工夫したことについて、記述してみましょう
次に「なぜ評価されたのか(褒められたのか、感謝されたのか)」、「自分のどういった強みを活かして工夫できるまでに至ったのか」を考察してください。
ここで一例を出してみます
例)
評価されたこと
- 学生時代、クラス総代として、オープンキャンパスでの出し物を企画したところ、高校生からの評価が高く、教員から賞賛された。
なぜ評価されたのか
- 企画立案まで、段取りをしっかり組んで、仲間や教員にこまめに相談した。自分だけの意見でなく、みんなが納得できる出し物にしたこと。
上に記載した評価されたことを、簡単な言葉で置き換えてみましょう
この場合は、【協調性】・【計画性】・【コミュニケーション力】・【リーダーシップ】などと置き換えることができるしょう。
他にも、以下に簡単な言葉で置き換える例を記載します。参考にしましょう。
性格
積極性・堅実性・想像力・継続力・集中力・行動力・計画性・忍耐力・適応力・向上心・チャレンジ精神・責任感
対人関係
社交性・誠実性・リーダーシップ・協調性・親しみがもてる・プレゼンテーション力
身体能力
体力・持久力・機敏
また、「苦手だったこと」「弱点」もこの機会に向き合う時間を設けましょう。[/char]
苦手だったこと、弱点
例)
苦手だったこと
- 勉強
なぜ苦手だったか
- 栄養学の授業は、生物学を基礎としたものが多く、私は生物が苦手だった
この場合も、上に記載した苦手だったことを、簡単な言葉で置き換えてみましょう
この場合は、【苦手意識】・【チャレンジ精神】・【忍耐力】・【向上心】などと置き換えることができるしょう。
ここで、この苦手だったことを克服するためにどのような対応をしたか、簡単に記載してみます。
対応策
- 生物が得意な子に、聞きまわった。
これを簡単な言葉で置き換えてみましょう。
この場合は【社交性】【積極性】が挙げられます。
まとめ
このケースをまとめます。この人の特徴は以下で簡易的に表現できます
長所:【協調性】・【計画性】・【コミュニケーション力】・【リーダーシップ】
短所:【苦手意識】・【チャレンジ精神】・【忍耐力】・【向上心】
短所を補うための方法:【社交性】【積極性】
なんとなく人となりが見えてきましたね。

ここの行程で大切なことは、自分の得意なことを再確認したり、知ることですが、それと同じくらい大切なことは、苦手なこと、失敗した経験を書き出し、そのことに対して「なぜ失敗したのか」「自分のどういったところが弱点になったのか」を説明できるようにすることです。またその弱点をカバーするために、どのような策を講じたかまで書くことが重要です。
これまでの人生で大切にしてきたこと、こだわり
今までの人生で、大切にしてきたことを書き出してみましょう
どんな些細なことでも構いません。
大切にしてきたこととともに、それを大切にする理由を書き出してみましょう。
大切にしてきたこと
- 友達や家族との絆
それを大切にする理由
- ともに生きてきたから。自分の周りの人間を大切にしたい。
仕事選びのこだわり(本音で書くことが大事です)
- 病院。可能だったら家から近く、残業がなく、定刻勤務ができるところ。
これからの就職活動の軸を決める
今までの自己分析から、自分がどのような仕事に向いているかを分析し、どの部分を自己アピールできるかをまとめていきましょう。
これは就職活動を行う上で、自分の軸になります。
この分析した内容は、ご自身の長所をエピソードとして具体的に説明することや、これからの仕事においてアピールできる強みを把握する上で必要なものです。
目標
✍患者に寄り添った栄養管理ができる管理栄養士になりたい
長所
✍【協調性】・【計画性】・【コミュニケーション力】・【リーダーシップ】
弱点
✍【苦手意識】・【チャレンジ精神】・【忍耐力】・【向上心】
仕事選びのこだわり
✍病院。可能だったら家から近く、残業がなく、定刻勤務ができるところ
転職活動をしていると、内定を得るために本来の自分とはかけ離れた人物像を演じようとしてしまいがちです。
たとえそれで内定を得ることができても、就職後にミスマッチに苦しむ可能性が高いでしょう。
そういったことがないように、自己分析で自分の軸を明確にし、就職先を選ぶことが大事ですね。
さらなる自己分析を深めたい方は、新卒就活エージェントの会員になっておくと良いです。
👉キャリアチケット(おすすめ)
またこの内容がある程度理解できたら、履歴書の書き方について調べてみることをおすすめします。
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